リード獲得後、どう商談に繋げる?基本のマーケティング設計
2025年9月22日
ホワイトペーパーの配布、BtoBセミナー開催、メルマガ広告などを通じて獲得したリード(=見込み客の情報)は、その後どのように商談に繋げれば良いのでしょうか?日々、様々なBtoB企業のリード獲得支援を行っている当社の知見をもとに、「リード獲得後、どうやって商談につなげるの か?」をまとめました。
目次
獲得リードへのアプローチ方法は3パターン
獲得したリードへのアプローチ方法はおよそ次の3パターンがあります。
【1】即、電話・メールで「商談しませんか?」と連絡
【2】ナーチャリング期間を経てから、「商談しませんか?」と連絡
【3】ナーチャリングを実施しながら、どこかのタイミングで相手先企業から商談依頼の連絡が入るのを待つ
最もNGなのは【1】のみ実施して、その後ナーチャリングを一切行わずに放置するケースですが、まずは【1】~【3】それぞれのコツを見ていきましょう。
商談につなげるアプローチのコツ
(1)「商談しませんか?」の表現に、幅を持たせる
「【1】電話・メールで即連絡」をする場合。ポイントは「商談いかがですか?弊社の製品・サービスをご案内させてください」と唐突に提案しないこと。
相手先企業が、貴社に問合せをしたのであれば、ニーズはすでに顕在化しているため、ストレートに製品・サービスの説明を行う方が喜ばれます。ですがホワイトペーパー配布やセミナー開催を通じて獲得したリードは、情報収集段階の「潜在層」かもしれません。あるいは、興味はあるが緊急性はまだない「準顕在層」の可能性もあります。
獲得したリードの中には「今期中にこの課題を解決しなきゃいけない。急がねば‼」という「顕在層」も含まれますが、いずれにせよリードを獲得したばかりの段階では「潜在層」「準顕在層」「顕在層」のうち、どのフェーズなのかは判断がつきづらい状態です(リード獲得時のアンケート記入の回答内容から、ある程度判別できる場合もあります)。
そのため、まずは次のように「幅を持たせた」アプローチを行います。ポジテ ィブなお返事を頂戴しやすくなります。
【例】 〇〇(※1)について、より詳細な情報をお伝えできます。30分程オンラインミーティング、いかがですか?
【例】 〇〇について、もし課題やお悩みなどがあれば、お話をお伺いできればと思っています。私どもの持っている情報で何かお役にたてるかもしれません(※2)
【例】 〇〇を中心に、一度情報交換させていただけませんか?
(※1)リード獲得のきっかけになった、貴社配布のホワイトペーパーやセミナーの内容 (※2)まだ信頼関係が出来上がっていない状態なので、いきなり課題や悩みを話してもらえるとは限らない点に注意。一方で顕在層であれば、一定数は反応あり
ダイレクトに「商談させてもらえないですか?製品・サービスをご案内させてください」と連絡すると、準顕在層または顕在層ではない限り「今は結構です」「必要になったら、こちらからご連絡します」とシャットアウトされる可能性もあります。あるいは既読スルーもありえます。そうなるとそれ以降、そのリードに対して連絡するきっかけを失うため、最も避けたいことです。
リード獲得=出会った直後に「商談しませんか?」は、「当社の製品・サービス、購入する?しない?」といった「YES or NO」を求めることにも近しい質問です。初回連絡では幅を持たせる、つまりは相手先企業が構えることなく、返事をしやすいアプローチメッセージを心がけます。
準顕在層または顕在層であれば、幅を持たせたアプローチメッセージでも、相手先企業から「実は〇〇について課題を持っていて、✕✕の導入を検討しているタイミングなんです。ぜひ話を聞きたい」とお返 事をいただけますのでご安心を🙂。
ちなみに、当社のリード獲得支援サービスをご利用いただいているクライアント企業様のうち、高い商談移行率を出しているのは正に「幅を持たせたアプローチ」を行っていらっしゃるケースです。
(2)ナーチャリングでは、いきなり商談に進まない
続いて「【2】ナーチャリング期間を経てから『商談しませんか?』」 の場合。まずはナーチャリングを開始します(「ナーチャリング」の意味がイマイチ分からない…という方は以下記事を!)。
ただしナーチャリングは設計がとても大切で、設計次第で商談移行率に差が出ます。何に気を付ければ良いのか?以下図をご覧ください。「階段設計」と呼ばれるもので、BtoBマーケティング界隈では知られた考え方です。

BtoBマーケティングのコンサル会社、(株)才流さんはリード獲得から商談までの戦略設計のコツとして、以下のように言及しています。特に太文字部分に注目です。当社が様々なBtoB企業様のプロモーション支援を行ってきた経験からも、「階段設計」が最もスムーズに受注できると実感しています(冒頭に記載の【2】または【3】に該当)。
階段設計は、BtoBマーケティングにおいて大切な顧客とのコミュニケーション設計の手法です。階段設計では、各種マーケティング施策からすぐにお問い合わせ獲得や商談獲得を目指しません。見込み顧客と段階的にコミュニケーションを取り、関係性を構築したうえでお問い合わせ獲得、商談獲得を目指します。一見手間が増えるように見えますが、最終的にはお問い合わせ数や商談数、ひいては受注数を最大化できる手法です。
引用:階段設計とは?BtoBマーケティングで商談・受注数を最大化するポイントを解説
リード獲得後、すぐにアプローチしたら断られた、あるいはレスポンスをもらえなかったから、それ以降アプローチをやめる企業が実に多いと感じていますが、とても勿体ないことです。
リード獲得をして、すぐに商談・受注につながるケースもあれば、リード獲得から3か月後、5か月後、8カ月後に商談に至るケースもあります。中には、リード獲得から2年ほど経過した頃に突然、「2年程前、貴社のホワイトペーパーをダウンロードした者なんですが~」との商談依頼があり、スムーズに受注することもあります。当社自身も、そして当社のクライアント様がたも度々、経験しています。
「未来の顧客よりも、今すぐ発注してくれる顧客が欲しい」という気持ちが強すぎると、「すぐに受注できなければ即見切りをつける=リードを捨てる」という行動に走りがちですが、ナーチャリングをしっかり行う方が、結果的には受注獲得単価を下げながらも、継続的に受注数を増やしていけます。遠回りのようで実は近道です。
なお、リード獲得から商談までの期間を短くしたい場合は、上記図の階段設計を見直したり、獲得したリード=見込み客との窓口となる自社の担当者をハイパフォーマーに変更するなど、改善方法は色々あります。
当社のリード獲得サービスをリピートでご利用いただいている、あるクライアント企業様からは度々、「御社から頂くリードの質は毎回高い。でも商談移行率がイマイチで…」と、お声を頂いていました。そこで「(大変言いづらかったのですが)見込み客との窓口となる担当者を変更してみ てはどうか?」とご提案したところ、それ以降、商談移行率が見事に上がりました。
商談移行率が低いと、どうしても「リードの質の問題…?」「ナーチャリングには意味がないのか…?」といった、ハード面に目がいきがちですが、実は、見込み客との接点を持ち続ける担当者さんの「キャラクター(明るい/明るくない、やる気がある/ない、頼もしい話し方をする/しない、楽しそうに取組んでいる/取組んでいない等)」という、あまり営業会議で注目されないソフトの部分が商談移行率に大きく影響するといったことは、往往にあります。ぜひ以下記事も、ご参考ください。
(3)潜在層・準顕在層・顕在層を見極める
そして最後。「【3】ナーチャリングを実施しながら、どこかのタイミングで、相手先企業から商談依頼が入るのを待つ」場合。これは中長期のナーチャリングを根気強くできるかどうか?という精神論的な部分と、その体制を社内で構築できているか?のハード部分と、この両方が必要です。
参考になりそうな実例をご紹介します。当社が、業務効率化システムを提供しているA社に発注するまでの3年間のことです。A社と当社の出会いは、今から3年程前。A社主催のセミナーをたまたまネット検索しているときに知り、聴講申込をしました。ウェビナー視聴を終えると、直後にA社から「お話ししませんか」との連絡が。すぐに商談となりました。
当時は結局、A社への発注は見送ったのですが、A社はその後も定期的に様々な形で当社に接触を続け(←つまりA社による当社へのナーチャリング)、たまに「貴社に役立つ最新情報をお持ちしましたので、30分ほどお話ししませんか?」と連絡をくださり、簡易的なコミュニケーションや情報交換を行っていました。
そんなこんなで3年が経過。当社の状況も変化し、いよいよ業務効率化に本格的に取組まなければという状況になってきました(←課題の顕在化)。そこで当社はA社へ連絡し、業務効率化システムを発注しました。
もしA社から当社への継続的な接触がなければ、とっくに当社はA社の存在を忘れ、A社と類似サービスを提供している他企業に相談・発注していたと思います。と言うのも、A社が提供しているサービスは、他にも多くの企業が提供しているため、発注先がA社である絶対的な理由はありませんでした。
実際にA社を認知してからの3年間は、A社の競合となる別企業の方々からも見積りを出していただいたり、業務効率化に役立つ情報を頂戴していました。ですがどの企業も、当社が鈍い反応を示した途端に、連絡が途絶えました(←当社へのナーチャリングをストップした)。
そんな中、A社は3年にもわたり、定期的にナーチャリングを当社に対して実施。当社としてはA社に最も誠実さを感じましたし、当然ながら当社の中では、「業務効率化のシステムなら、A社だよね」という第一想起の会社となっていました。つまりA社は3年かけて、当社からの発注を獲得したことになります。この件は、改めて「いかに中長期視点でのナーチャリングが重要か」を私たち自身、実感する出来事でした。
(話がそれますが、この「第一想起の獲得」はBtoBビジネスにおいて、最重要キーワード!この有無により、売上の安定度・成長スピード・営業コストなどが全く変わってきます。詳細は以下で説明しています)
受注確度の高いリードから優先的に対応
以上が獲得したリードを、どうやって商談へ進めるか?に関する基本です。念のため補足しておくと、獲得したリードのうち、どのリードに対してアプローチしたり、ナーチャリングするかについては、優先順位を見極めて対応します。
当然ながら受注確度の高いリードから優先的に対応を。そして次のフェーズで準顕在層や潜在層に対してナーチャリングを行っていきます。準顕在層や潜在層は、すぐの受注につながらないかもしれませんが、5か月後、9か月後、1年後、1年6か月後、2年後といったように、未来のお客様になる可能性が十分にあります。獲得したリードは、1つ1つが大切なビジネスチャンスです!
【ご案内】リード獲得をご支援します
当社ではリード獲得のご支援を行っています。業界内の認知向上/取引先開拓/リード獲得/BtoBイベント・セミナーの集客/第一想起の獲得/業界内ブランディング構築など。お気軽にご相談ください!

