2025年6月21日
「ホワイトペーパー(WP)」とは、顧客の課題解決に役立つ専門知識やノウハウをまとめた資料(PDF)のことです。企業はWPを無料提供する代わりに、ダウンロード申込をしたユーザーの個人情報(社名・部署名・メールアドレス・電話番号など)を獲得します。主にBtoB企業が、リード獲得(見込み客の獲得)やナーチャリング(育成)を目的として制作・配布します。

目次
BtoB領域で定着する、ホワイトペーパー配布
当社も、リード獲得や認知拡大などを目的に「今年の女性ヘルスケアトレンド●選」「シニア女性の健康ニーズ」「ママの健康行動日記」といった様々なテーマのWPを、ヘルスケア業界向けに無料配布しています。あるWPは1年弱で2400件のリード獲得につながりました。当社に限らずWP配布は、新規リード獲得における人気の手法として定着しつつあります。

「自社製品・サービスの紹介資料」は、ホワイトペーパーとして活用できる?
たまに「自社製品・サービスの説明資料をWPとして配布したい」と仰る企業がいます。すでに課題やニーズが顕在化している「顕在層」や「詳細資料が欲しい」と問合せしてくれた確度の高い見込み客に対しては有効ですが、幅広く見込み客(潜在層・準顕在層・顕在層)を獲得する場合は「自社製品・サービスの紹介資料」を配布用のWPとして活用するのは避けましょう。自社製品・サービスの説明資料は、言ってみればただの売り込み資料。web上でいきなり「製品・サービスの説明資料は、こちらからダウンロードできます」と訴求したところで、残念ながら中々ダウンロードは入りません。
ホワイトペーパー、どうやって配布する?
ではどうやって配布すれば良いのでしょうか。一般的な配布方法はこちらです。
ハウスリストに対して「ホワイトペーパーを配布するよー!欲しい人はこちらから申込みしてね」と告知。ただしハウスリストの総数が少ないと申込獲得は難しい。またハウスリストのみへのアプローチだと、新規リードの獲得ができない
自社運用のオウンドメディアや公式サイトで、ホワイトペーパーのダウンロード申し込みフォームを常時掲載。ただし、そもそも自社サイトに自社がターゲットとしている企業からのアクセスが一定程度あることが大前提
ダウンロード申し込みページ自体を広告出稿する。リスティング広告や、BtoBメディアが提供しているメルマガ広告配信サービスの利用が王道。広告費がかかるが、手っ取り早く見込み客のリードを獲得できるのでオススメ。(当社では当社運営のビジネスメディアやメルマガを活用した広告メニューをご用意しております。ご相談はお気軽に!)
他、ホワイトペーパーをどんな場面で配布できるかは「ホワイトペーパーの使い道、7事例」にまとめてます。
ホワイトペーパー、制作したけどダウンロード申込が入らない問題
多くのBtoB企業がつまづくのは、せっかくWPを制作したのに申込が入らない問題です。なぜでしょうか。主な理由は2つあります。1つ目は「価値のある情報が詰め込まれていないから」。2つ目は「単純に自社のホワイトペーパーが認知されていないから」ですが、ここでは前者の解決策について見ていきましょう。
見込み客のニーズや課題に応えることが大前提
無料であらゆる情報を得られる時代。さらには困りごとや課題はAIに相談すれば、おおかた解決できる時代。そんな中、どうすれば「自社のWPに掲載されている情報」にわざわざ関心を持ってもらい、ダウンロード申込をしてもらえるのでしょうか。
答えはシンプルに、見込み客のニーズや課題に応える内容で且つネット検索やAIでも出てこない、自社のみが保有する価値の高い情報をまとめたWPを企画・制作することです。言い換えれば以下のようなWPは無料でも、ダウンロード申込は入りません。あなたも、欲しいとは思わないはずです。
既知の情報だらけ
Google検索やAIで簡単に見つけられる一般的な情報しか入っていない
競合他社が既に発信している情報と類似の情報が掲載されていて、ありきたりの内容
見込み客のニーズから外れてる
業界トレンドや動向を反映していない
ただの自社製品・サービスの案内資料
浅い内容
など
ホワイトペーパーの企画・制作でおさえる3つのポイント
まとめると、WPの制作では3つのポイントをおさえましょう。特に大事なのは3です。
誰もが欲しくなる価値の高い情報が詰まっている内容であること
最後まで読みたくなる内容であること(読了率、満足度を上げることが目的)
読んだ後に「この会社の知見はすごい」と思ってもらい、自社製品・サービスに、“ほんの少しだけ” 興味関心を持ってもらうこと
コンテンツに満足していない人が8割
ここで「ダウンロードしたWPに関する満足度実態調査」の結果を見てみましょう(株式会社IDEATECH,ダウンロードコンテンツに関する満足度実態調査)。
【Q1】ダウンロードしたホワイトペーパーに「満足度が低い」と感じた経験はありますか?
ダウンロードしたホワイトペーパーに対して「満足度が低い」と感じたことがある人は84.5%だそうです。意外にも高い数字です。

かなりある(28.9%)
ややある(55.6%)
あまりない(11.7%)
全くない(1.9%)
わからない/答えられない(1.9%)
【Q2】「満足度が低い」と感じた理由は?
具体的に「何に対して満足度が低かった」のでしょうか。同調査によると、以下だそうです。

タイトルや広告と内容が合っていないかったから(44.2%)
すでに知っている情報ばかりだったから(41.2%)
表面的な内容で具体的な情報がなかったから(40.0%)
情報量が少なすぎたから(38.5%)
提供した個人情報に見合う価値がなかったから(27.7%)
企業の宣伝色が強すぎたから(22.7%)
上記結果の1番目は論外として、難しいのは2番目の「すでに知っている情報ばかりだった」、3番目の「表面的な内容で具体的な情報が少なかったから」に対して、どう対策を打つか?です。専門知見をWP内に入れ込むことで、満足度は上げられますが、一方で専門的な言葉や、深くマニアックな情報ばかりになってしまうと今度は、読み手の理解が追い付かず、読了率が低下したり、分かりづらさに対して不満を抱かせてしまいます。そもそもコンテンツ本体を理解してもらえなければ、読み手の興味喚起を引き出すことはできないので、言葉遣いや情報の深さの塩梅は慎重な企画検討が必要です。
当社は、ヘルスケア(健康・医療・美容・介護福祉)領域専門に、BtoB企業のWPの企画・制作・配布までを一括で受託していますが、ヘルスケア業界はライフサイエンス、エビデンス構築、医療・健康政策、関連法規など、専門的で難解な情報や言葉が飛び交う業界ですので、ヘルスケア業界初心者でも理解しやすいよう「どうすれば、専門的で難解な情報を分かりやすく端的に伝えられるか 」には、最新の注意をはらいます。
とはいえ分かりやすさを追求しすぎると、上級者にとっては、調査結果の通り「浅い内容だ」「表面的な内容ばかり」になってしまいます。そのためクライアント企業から、WPの企画・制作・配布のご依頼をいただいた際に実は一番、私たちが時間とエネルギーを割いているのは企画の部分です。ここで滑ると「ダウンロード申込みが入らない」「ダウンロードはされたけど、商談移行率が低い」といった結果になるためです。
WPは「制作すればOK!」ではなく、「制作→満足していただく→自社製品・サービスに関心をもっていただく→商談へつなげること」が最大の目的。せっかく、ホワイトペーパーをダウンロードしてもらっても、内容に不満を持たれたら本末転倒です。WPを配布することだけに躍起になるBtoB企業は少なくないですが、「配布」よりも「企画」部分に最も力を入れるべきです。
(当社の支援実績として、WP配布の告知を行って1時間で100社ダウンロード、1週間で600社ダウンロードということは頻繁に発生しています。この数字は、よく驚かれますが、短時間で目標のダウンロード数を達成できる一番の要因は、当社の「企画力」にあると自負しています。企画がよければ、WPのダウンロード申込は増やせますし、商談移行率もあげられます)
ホワイトペーパーから、商談に持ち込むコツ
WPは、コンテンツのクオリティーの高さが肝になります。とはいえ、クオリティが高いだけでは「勉強になった~!」で終わってしまいます。ボランティアではなくビジネスなのですから、それでは意味がありません。WPの後半では必ず、自然な流れで 自社製品・サービスの案内を行い、興味喚起を促しましょう。その際のページ配分の目安はこちら。
お役立ち情報:自社紹介=9:1 勉強になった〜!で終わり、次のアクションにつながらない
お役立ち情報:自社紹介=1:9 ただの営業資料だね、となり読了率も満足度も低下
お役立ち情報:自社紹介=7:3 すごく勉強になった、この会社すごいな。今度相談してみたいと思っていただきやすい
これまで当社のサービス「woman's BtoB」では、様々なBtoB企業のWPの企画・制作・配布を行なってきましたが7:3の割合は、商談を最も獲得しやすい印象です。ただし商談を獲得できるのは、WPの無料配布で獲得したリードに対して、ナーチャリングをしっかり行うからであって、ナーチャリングを行わなければ商談率は低下します。ナーチャリングは必ず行うことを前提に、WPを配布しましょう。

