BtoB企業の認知形成・問合せのきっかけは「AIに引用されること」
2026年6月14日
見込み客となる企業に、自社を見つけてもらう方法=認知形成や問合せのきっかけづくりは色々あります。展示会出展、広告出稿、有名どころのビジネスカンファレンスへの登壇などーー。本稿では「AI」に絞って考えていきます。
人々の情報検索行動は、「検索エンジン」と「生成AI」のハイブリッド型になりました。そして自社の情報を上位表示させるための対策も、ハイブリッド型に。今や「SEO」と「LLMO」を並行した対策は欠かせないものに。そして、「Googleの検索結果で上位表示されていれば、AIにも引用されやすい」というセオリーも定説化しました。
ところが、そのセオリーはもう過去のもののようです。こんな興味深い見解を見つけました。BtoBマーケティング支援を行うIDEATECH社によるコメントです。
従来型のSEO対策でどれだけ検索上位を獲得していても、AIの回答には自社が推薦・引用されないという現象が起きています。
引用:IDEATECH
そういえば、当社運営のビジネスメディアでも、Google1ページ目の1~3位に表示されている記事であるにも関わらず、AI OverviewsやChatGptに拾われないことが度々あります。となるとAIはいったい、何を基準に特定企業の情報を引用したり推薦しているのでしょうか? 同社によれば「第三者からの言及(サイテーション)」が基準になっているとのこと。
AIは、企業が自社サイトで語る言葉よりも、ニュース記事や専門メディアなど、第三者が客観的に言及した情報を「信頼性の高い情報」として優先的に学習し、参照します。
引用:IDEATECH
自社のHPやオウンドメディア、あるいはプレスリリースを通じた情報発信よりも、外部メディアに取り上げられる方がAIに拾われやすい、とのことです。そのエビデンスとなる調査結果が、こちら。米Muck Rackと米Ahrefsによる調査です。
米Muck Rackの調査では、ChatGPTやGeminiが引用するリンクの約89%がニュース記事・専門メディア・レビューなどの第三者情報でした。さらに米Ahrefsが75,000ブランドを分析した調査では、AI回答でのブランド露出と最も相関が強い要因は「第三者Web上でのブランド言及(サイテーション)」(相関係数0.664)で、従来型SEOの中核資産である被リンク(0.218)の約3倍でした。
引用:IDEATECH
つまり、自社サイトをいくら整備しても、第三者メディアからの言及がなければAIには反映されづらくなっているというのです。こうした調査結果を踏まえIDEATECH社は、「今後BtoB企業は業界専門メディアや経済メディアに掲載されることを意識したPR活動をした方がいい」と提言しています。
これは、私たちのように業界専門メディアを運営している企業としては大変ポジティブな流れです。広告掲載やPR支援のお問合せを頂戴できる機会が増えるからです。
一方で、この流れがネガティブに働くのはBtoB企業。なぜかというとBtoB企業はBtoC企業と違い、PRネタに乏しい。つまり(広告掲載ではない限り)業界専門メディアや経済メディアに掲載されづらいという構造的課題を持っているからです。
BtoC企業は、目まぐるしく変化する消費者のトレンドをうまく活用して、その時々の文脈に合わせる形で同一商品をさまざまな角度からPRができる上に、時代時代の潮流に合わせて、比較的早いサイクルで新商品を開発できる。よって、PRネタにさほど困らない上に、一般向けメディアにも業界向けメディアにも、両方に取り上げられやすい傾向があります(もちろん商品によりますが)。
対して、BtoB企業は製品の利用者(利用企業)が限定的で、頻繁に新製品・サービスをリリースするわけでもない。且つ取引先との守秘義務の関係から、公開できない情報も多いためPRネタに乏しい。これはBtoB企業のアルアルですよね。
ではBtoB企業はどうすれば業界メディアなど第三者に取り上げてもらえるのか。例えば、単なる製品発表ではなく、業界の課題に切り込んだ調査レポートを発表して「社会的な関心事」と自社の製品サービスを紐付けたり、自社の専門知見を時事ネタと絡めて発表するなどが挙げれます。
当社は、メディア取材の獲得を目的にプロモーション支援をお客様(=BtoB企業)からご依頼いただくこともあるのですが、結構大変です…。ニッチな製 品・サービスであればあるほど、メディアの関心を惹く難易度があがるからです。
そこを何とか、メンバー皆で頭に汗をかいて有効な打ち手を設計したり、当社が繋がっているメディアネットワークを活用しながら成果につなげていくわけですがーー。
AIに引用されるためには、第三者に取り上げられるよう戦略的にPR施策を展開していく。そしてAIに引用されることで認知形成や問い合わせ獲得につなげていく。また一つ、新たなBtoB企業のプロモーションの秘訣が登場したようです。
当社ではBtoB企業の製品・サービスを、当社運営のビジネスメディアへ掲載させていただくサービスをご提供しております。概要はこちらに掲載しております。
